プロローグ

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王女が着替えを終え、向かった先は部屋を出た長い廊下の突き当たりの扉の向こう、そこには広間があった いつもならその広間の中心に白いレースを敷いた長いテーブルが置いてある。 王女は普段、そのテーブルで食事をとる が、しかし…… 「サラ?もしかして……」 過去に同じことがあったのか、予想がついたような聞き方をする 「はい!」 メイドは嬉しそうに応える 「………私は…出ないからな」 王女はメイドの返事を聞くと、一気に暗くなる 広間にはいつもの長いテーブルと違い、丸型のテーブルがいくつも置いてある どうやら何かしら催し物があるようだ 「そんなこと言われても困ります」 「どうして私があんな煙草臭いような集まりに参加しなきゃならないんだ……」 王女はそう言いながら近くのテーブルの椅子に座る 「ただのパーティーじゃないですか」 「ただのパーティーだから嫌なのだ。出たところで私には何の利益も面白みもないではないか」
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