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カラン、と風鈴が鳴る。
森の中にある実家の縁側は賑やかだった。
この同い年の幼なじみとの会話も、もう何年ぶりだろうか。
懐かしい面々だった。
「この四人…ってさ」
お茶を飲んで穏やかに、倭は言った。
雰囲気から昔のままだ。
『この四人』の意味は全員わかっているだろう。
「あれだろ?問題児メンバー」
軽い話し方をするのは金髪が目立つ駿。お酒を飲んで一人気分が良さそうだ。
『問題児』という言葉に倭は少し嫌そうな顔をする。
優等生だった倭にとってこれは禁句だったらしい。
「…あれは傑作」
文庫本を片手に静かにそう言った真夜は眼鏡で表情はよくわからない。
暑そうに手で空を仰ぐ。
「お前の泣きっ面のことかぁ?」
「…うるさいよ」
真夜は眼鏡の位置を直し、駿から視線を外した。
こんな会話を聞くのも、本当に久しぶりだった。
お茶を一口飲んで空を見上げた。
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