2.山道とポテチ

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「…燈真!お前大丈夫か?」 「っえ…?」 なんで泣いてんだよ、って心配そうな顔で言う駿。 本当だ、なに泣いてんだよ自分。 僕はずっと自分勝手に生きてきた。 みんながついてくるのが普通で当たり前だと思って、 みんなを振り回してた。 ついて来い!とか言って迷惑をかけてたんじゃないかって。 「っ駿…」 「…なんだ?」 「…ごめん、いつも僕は…」 駿は本当に優しい。 運転してる叔父さんに止めるように言って僕と山道におりた。 「…具合悪くはないんだな?大丈夫か?」 「うん…でも…俺…」 つい俺と言ってしまった。 昔はいつも俺って言ってたのに、そういえばいつから僕と言ってたんだろう。 「…墓参り、やめるか?」 「大丈夫、…」 そのあとしばらく、駿は僕を心配そうに見ていた。 また迷惑をかけた、 謝れなかった、 後悔ばかりが残った。 山道を進む、 がたがたと車内は揺れて、駿のポテトチップスはこぼれ落ちる。 自然に笑顔になった。 「笑うなよ~…」
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