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―― 薄暗い部屋の中。小さな男の子と大き目のイスに座っている少女の姿があった。
男の子は少女の足まで伸びた長いスカートの裾を握り上目遣いで言う。
「ねぇねぇ、どうしてめのうは、こんなとこで座ってるの?」
男の子の言葉に瑪瑙(めのう)は手を彼の頭に乗せて軽く撫でて柔らかな笑顔を見せた。
「マスターを……私のご主人様を待っているのです」
右手を心臓の辺りに置いて愛しい何かを待つような顔をした。するとその言葉に男の子は目を光らせ元気に手を挙げる。
「ボクね、しってるよ! "しゅじゅーかんけい"っていうんでしょ?」
その言葉に驚いた瑪瑙の手が止まる。そして口元を手で隠してクスクス笑う。それを見た男の子は不思議そうな顔をする。
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