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千里は、しばらくどう返そうか悩んだようだが結局は観念したようだ。
「ええ、そうよ。私がホワイトホークをやっているの。・・・やっぱりお父さんには誤魔化せないはね。」
当然だ。
「それで、どうして正義の味方になったりしたんだ?」
「それは・・・。」
千里の話を聞いて頭の中で整理するとこういう事だった。
俺が弟妹達と離れてアルバイトや住家を探していた頃、学校からの帰り道で寄ったスーパーで売り出しの物を買おうとしていた時に悪の組織の襲撃を受けた。
正直、悪の組織はもっと他の場所を襲ったほうが利益に繋がりそうな気がする。
そこで1人だけ逃げ惑う人の波に逆らって悪の組織のいる場所へと向かう同年代の男の子がいたのだそうだ。
千里は危険だから逃げるように注意し、もしも弟妹と逸れてしまっていてそれを探していた場合は協力して探すつもりでその男子を追いかけた。
人の波を苦労して抜けたが、男子とはかなり距離が離れていた。
男子に注意を呼びかけようとした瞬間、男子が光り輝いた。
そこで俺は、千里の話に相槌ではなく疑問を口に出してしまった。
「そいつ、正体を隠す事に気をつけていないな。」
「そう言えばそうね。」
千里・・・躊躇い無く同意したな。
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