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さあ、俺が抱いた命の印象を話すとしよう。
「命の見た目の感想は、子供の可愛さや年頃の娘の可愛さではありません。」
命の両手が上がりかけるが彼女の理性によって何とか抑えられたらしい。
俺としては、ここで殴られたとしても仕方ない状況なので回避する事もせず殴られても、命が自身の耳を塞いでも何とか伝えるつもりだったが楽に済みそうだ。
「命に合う魅力を表す言葉は『母性的でありながら綺麗』です。」
・・・・・・言ってからなんだが、俺は物凄い恥ずかしい事を口走っていないか?
何となく、今ならファイナルファイヤー共のジェノサイドショットを生身で受けるとか紐無しパラシュート無しの高所からの落下体験を気軽にやれそうだ。
「女としての魅力が無いと言われたのかと思ったが・・・そうか、私は母性的で綺麗か。」
どうやら命の機嫌は大分良くなった様だ。この様子ならば後処理は簡単に終わるだろう。
俺は命にある事をお願いする。
「命、お願いがあります。」
命は微笑みながらこちらを見る。
「何だ?今の私は少々機嫌が良いから出来る範囲で考慮しよう。」
「ではお願いします。先程まで言っていた俺の言葉は永遠に忘れて下さい。お願いします!」
最後の「お願いします!」の部分で頭を深く下げる。これで誠意が少しでも伝わる事を願う。
「すまん有久、一生の思い出としてこの脳髄に深く刻まれて消せそうに無い。」
俺の視界が絶望に支配されて真っ暗になりそうだ。
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