廃ビルより殺意を込めて

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「そんな事よりもこの兵器の名前と機能を教えてください。」 まずはそれを知らなければ戦いようが無い。 「名前はリーゼント特攻服。で、機能は戦闘員服による身体能力向上を強力にしたの。正義の味方とだって互角に戦えるくらいにはなるよ!」 ほう、珍しく役に立ちそうな機能だ。 「ただね、戦闘員服にちょっと無理をさせているから戦闘中に壊れるかもしれない。」 戦闘中に壊れて一気に不利になる可能性もあるという程度ならまだ自爆よりはマシだ。 「そして、これの目玉となる兵器がその大きなリーゼント!」 このリーゼントは飾りじゃなかったのか? 「名付けて、ロケットリーゼントよ!」 ・・・この前に実験した失敗作が頭をよぎる。 「装着者の任意で後頭部からロケットエンジンが点火されてその射線上にいる敵に接近して頭のリーゼントを当てれば爆発するの!」 ロケットエンジンによって加速した勢いでする頭突きのようなものか。 「しかし、何故リーゼントにしたのだ?」 レディーウルフが俺も思っていた質問をする。 「この前の失敗は、マスクのソフトウェアもだったけどマスクその物にもかなりの負荷がかかっていたの。だからその衝撃を和らげるためのクッションとしての役割と見た目の為に付けました!」 最初はまともそうな理由だったのに後半は趣味まっしぐらです。もう勘弁してください。
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