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俺の言葉に反応したスカイホークが俺に向かって走り出す。俺も走って近付き、ほぼ同時に殴りあうクロスカウンター状態となった。
ドゴォオオオン!
その衝撃によって互いに反対側へとふき飛び、背後にあったコンクリートの柱を1本へし折って2本目の柱でようやく飛ぶのが止まった。
スカイホークも同じような状況らしい。
「戦闘員との力が互角だと?」
奴は驚愕しながらも闘志に揺らぎは無かった。
「まだまだこれからだ!」
俺は叫びながら横目でレディーウルフとホワイトホークの様子を見ようとしたが、2人がいた辺りの壁に大きな2つの穴が空いており其処から戦闘をしているような音が聞こえるだけだった。
巻き込む心配が無くて何よりだ。
何よりだ。・・・じゃない!さっきのは何よ?これって絶対に普通の喧嘩じゃ無い!
さっきから五月蝿い声だなおい。大事な妹に手を出した不埒な男に対する鉄拳制裁はこんなもんだろうが!
絶対違う!
「オゥラアアアアア!」
情けない戯言を言う女の声を無視して今度は、大きくジャンプしてその勢いを利用する飛び蹴りでスカイホークを狙う。
「これくらい!」
そう言ってスカイホークが横にずれて俺の蹴りをかわしやがった。かわされた俺の蹴りは、誰もいないコンクリートの床に当たるしかない。
スガッビシシシシシ!
俺の蹴りを喰らった床は、右足を中心に円を描くように陥没し、周りにヒビを入れる。
「今だ!」
スカイホークがそう叫んでどういう原理が知らないが、蹴りの体勢で真横に飛んでいる。奴の肩についているマントが羽ばたくように動いているのが原因かな?と考えながら素早くめり込んでいる右足を引き抜いて横っ飛びにスカイホークの蹴りをかわす。
「何?」
そう叫ぶスカイホークは、コンクリートの柱を1本蹴り砕いて壁も突き破って外に出て行った。
何でーーー!?
いちいち脳内の声が五月蝿い。
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