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「ハッ!」
爆発の衝撃によって少しの間気を失っていたようだ。
周りを見るとここは1階のようだが、スカイホークがいない。奴と同時に気絶していたと仮定すると、どうやら奴は俺よりも先に気がついたようだ。
ならば気絶した俺に止めを刺さずに何所へ行ったというのだ?
ああ、ついに屋上まで穴が・・・穴が!
ずっと耳障りだった声が屋上と言っていたような・・・まさか?
俺は真上を見上げると、屋上には空いていなかった穴が空いており、そのその遥か上にスカイホークが肩のマントを羽ばたかせながら蹴りの体勢になっていた。
「この一撃に全てを賭ける!これで最後だ。戦闘員!」
奴がそう叫んでいるのが嘘ではない証拠にスカイホークのスーツは彼方此方に亀裂が入っており、そこから火花を散らしていた。
俺の特攻服も戦闘員服を含めてボロボロだ。故にもう普通の戦闘員よりも低い戦闘能力しか発揮できないだろう。
リーゼントだけが装着時から変わらぬ艶を放っているのが不思議だ。
「終わりにしてやる!」
奴の叫びに俺も答えてジャンプする。
「ロケットリーゼント、全力で頼むぞ。発進!」
そう呟いた時、マスクの画面に『了解、全エネルギーを開放します。』と表示された。
上等だ!
止めて!本当に崩れる。このビルが崩れちゃうから止めて!
そんな声が俺を制止しようとしているのか肩などに下へと引っ張ろうとする何かを感じたが、そんな力をものともせずに後頭部で唸りをあげるロケットエンジンによって俺は飛ぶ。
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