変化する関係

5/10
前へ
/246ページ
次へ
「電話、終わったのか?」 命が聞いてきたので直ぐに「はい。」と答えると、 「夕食が出来た。有久も食べていきなさい。」 そう言われて台所の前にあるテーブルの椅子に座ってしまった。これで今日は、3食全部命の料理を食べている事とになる。 「すいません、ご相伴に預かります。」 そう言いながら命の向かいの椅子に座ると、カレーライスと水が入ったコップが既にテーブルに乗っていた。 「朝に材料を切っておいて後は煮込むだけにしていたんだ。」 前準備が凄いです。俺はカレー皿の傍に置かれていたスプーンを手にとってから 「頂きます。」 と言い 「召し上がれ。」 と命に言われながらカレーライスを食べる。 辛口でありながら強すぎるのでは無く、旨い。肉は入っていない野菜だけのカレーである事も辛すぎない味に一役買っているのだろう。 疲れた体と胃に優しいカレーは直ぐに空になってしまった。 「すいません、お替りしてもいいですか?」 「構わんよ。どれ、私が持って来よう。」 そう言って本当にカレー皿を持って行こうとしたのであわてて 「いえ、これ以上お手数をかけられないので自分で持ってきます。」 そう言ってカレー皿を持って台所に行き、炊飯器からご飯を盛ってコンロの上にある鍋からカレーをよそって戻る。
/246ページ

最初のコメントを投稿しよう!

35463人が本棚に入れています
本棚に追加