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「私だって甘えたいときがあるんだ。それでも幻滅しないか?」
それは知らなかった。だが、
「幻滅しません。むしろ俺の方が欠点だらけで命を幻滅させてしまうと思います。」
そう答えると命は笑顔で
「なるほど、ではお互い様と言う事だな。」
と言った。それには俺もつられて笑ってしまった。
ひとしきり笑った後に命が
「今、有久は私の彼氏になったんだ。」
改めて面と言われると顔が火照る。
「はい。」
「早速だが、1つだけ甘えさせてくれ。」
命も顔を赤くしながら言う。どんな事を言われるのだろうか?だが、俺の答えは1つしかない。
「何でしょうか?」
「プリンをスプーンですくって私に食べさせて欲しい。」
・・・それって、俗に言うアーンとか言ってやるやつか?
「幻滅したか?だが、こういうのに少し憧れていたんだ。」
少し元気を無くして言う命に俺は慌てて
「いえ、大丈夫です。幻滅してません。やりましょう。」
とまくしたてた。
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