命と弟妹

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チュンチュン! 雀の鳴き声が聞こえるが、まだ目覚まし時計の針は7時をさしてはいない。 それでも目が覚めると周りは既に明るい為、再び眠りにつけそうに無い。 仕方ない、起きるとしよう。 ん?なんだか首が何かに圧迫されているような感じがする。 そんな些細な事は気にせず寝床から出た俺は、台所の水道の蛇口をひねりコップに水を注ぐ。 腰に手を当てて飲むこと3回で今日の朝食は終わる。 「ちょっと!私が後ろからあんたの首にぶら下がっているってのに何で暢気に水を飲めるの?そもそも水は朝食にはなりえないって知ってるの?」 アンタレスに入ってからまだ初給料を貰っていない俺には、水道水とたまにスーパー等で買う深夜の半額弁当が頼もしい懐の味方だ。 昼食も・・・。 「そういえば、命が昼休みは必ず来いと言っていたな。」
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