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虎青高校の制服を着た女子……
俺達の通う高校からセントラルベイまではそれ程遠くはない。
なので、虎青高校の生徒がいても特段珍しいわけではないのだが……
何と言うか……、物憂げなのだ……
高校生にはあるまじき哀愁が漂っていて、その女子がいる所だけ雨が降っているような錯覚。
あと、まるで覇気を感じられない。
俺の性格なのか、哀しそうな女子を見ると胸にグッとくるんだよな、……色んな意味で。
知らない女子だな……。学年が違うのか……?
「青田ん~~……、どこをぉ~~、見ているのかなぁ~~!!」
はうあっ!!
輝欄に耳を掴まれたことで、俺は見知らぬ女子をガン見していたことに気付いた!!
ヤベェ! 殺される!!
耳を引き千切られる前に、ブンッ、と輝欄に顔を向ける!!
「イヤ、エット……、キレイなソラダナァーってオモッタっしょ……」
「何でぇ、青田んはカタコトぉ? なのかなぁ……?」
「カタコトッテナンノコトダッショ……」
さっきよりカタコトになってしまった……!!
もう駄目!! 輝欄の笑顔が怖過ぎる!!
誰か助けてヘルプ!!
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