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俺はフォークでシューをつつきながら、輝欄のほてった顔を見る。 「そういや、俺の家で何かするのは久し振りだなっしょ」 食べる前に言葉が出た。今はとても彼女と喋りたい気分なのだ。 「うん、そうだねぇ。えっとぉー……一ヵ月ぶりぃ、かな?」 輝欄もシュークリームに手をつけようとしない。 あんなにも食べたそうにしていたにもかかわらず、俺との会話を優先してくれる。 不覚にも感激してしまった俺。 「一ヵ月か。随分昔のことのようだっしょ……」 一月前と言えば、ちょうど痴漢退治をしていた時だな。 あの時は、輝欄と自殺サイトを探していたっけ。この家で。 それから、立て続けに事件に巻き込まれて…… 輝欄との時間も減ったんだよな…… 「ねぇねぇ、青田ん!!」 俺の暗い考えを吹き飛ばすかのように、輝欄が声をあげる。 日光が急に目に入ったみたいで、若干ひるむ俺。 「お、おう……、どうしたっしょ?」 「あのねぇ、もし良かったらぁ…… この一ヵ月のことをぉ、聞きたいなぁ……なんて思ったりぃ……」 それはまた随分と大胆な質問だな。 さすがの輝欄も遠慮がちに俯き、上目遣いで聞いてきた。
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