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輝欄が快諾してくれたのを確認し、俺達は玄関へ入ろうとした。 だが…… 「あの…………」 「どわぁぁぁぁぁっ!!   び、びっくりした~……っしょ」 不意打ち気味に現れた女子に面食らってしまった。 突然現れたのもそうだが、女子の容姿にも脅かされたのだ。 お世辞にも艶があるとは言えない髪がまとまりなく垂れ下がっており、顔の半分が隠れている。 見える部分も色白で、まるで生気がない。 朝から幽霊に遭遇したかと思ったぜ…… とはいえ、相手は同じ学校の女子生徒。 失礼な態度はあまり取らない方がいい。 「あんまり驚かさないでほしいっしょ…… で、何か用か? っていうか、さっきから俺のこと見てた?」 よくよく考えれば、女子が現れたのは俺が先ほど人影を見た位置と同じだった。 高確率で人影と女子は同一人物のはず。 だが、女子の反応はかなり乏しいものだった。 「えっと…………はぁ、まあ……、その、そうですね…………かも」 はっきりしろよ!! ガァァァ!!!! と噛み付く態勢に入る前に、輝欄が袖を引っ張り抑制してくれた。 ま、まあ、そうだな……。こんな事で一々苛ついてたら駄目だよな。 俺は深呼吸をして、精神を落ち着かせる。 「…… で、用件は何だっしょ?」   「………………はあ?」 「何なんだよテメェはッッ!!!!!!」 再度、輝欄に袖を引っ張られたのは言うまでもない……
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