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特別な呼び名ってのは、何だか嬉しくなるな…… 「こ、こうかっしょ?」 俺は輝欄の要望に応えるべく、二ヘラと笑った。 可能な限り笑顔を作ってみたのだが。 「こ、怖いよぉ……。ちょっとぉ、嫌かもぉ……」 だいぶ不評だった…… 俺は真顔に戻り、改めて周りを見ることにした。 人、人、人。 歩いている人。 携帯をいじる人。 ショーウィンドウを見ている人。 クレープを食べている人。 待ち合わせをしているのか突っ立っている人。 ここは何でも買える。有りとあらゆるものが揃っている。 俺達の街で最も栄えているショッピングモール。通称、セントラルベイ。 学校が終わり、俺と輝欄は放課後にわざわざ足を運んだのだ。 何故かって……? 若い男女が二人で街に繰り出す理由なんて、決まっているだろ……   デートしかないだろうが!! 俺は今度こそ、自然と笑みが零れた。   「青田ん、何をニヤけているのぉ……?」 …… 不審者を見るかのような輝欄の視線は、妙に痛かった。
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