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「マイペースな人だったねぇ」 「マイペースって……、輝欄は本当に人を悪く言わないなっしょ……」 ま、それが輝欄の美点とも言えるが。 「それにしてもぉ、あの娘ってぇ……」 輝欄の言わんとすることは分かる。 あの女、瀬能ネイは既知の人物だ。 「ああ、昨日セントラルベイで波照間って奴と一緒にいた女だなっしょ……」 「ポニーが可愛かったねぇ」 いや、そういう問題じゃ……って、なんで輝欄は頬を膨らませている!? 困った俺は、大袈裟に頭を掻く仕草で誤魔化す。 まったく、女心は難しいなあ…… まあ…… 取り敢えず、瀬能の出方を窺うしかないな。 目的は分からないが……
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