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「おう、まあ、Hクラスのことなんだけどなっしょ……」 「Hクラスだと? ……ふん。 何だ、それ?」 知らないのかよ!! 無意味に溜めやがって! すかした金髪引っこ抜いて稲でも植えてやろうか、コラ!! 「あー……もういいっしょ」 王様は全くもって頼りにならなかった。というより、あてにした俺が阿呆だった。 「いやいや、待つのだ!! 諦めが早過ぎるぞ!! それから、冷めた目を向けるではないわ!!」 何故か必死になるワルツに、今度は俺が流し目を送る。 別にワルツに欲情してるわけではない。馬鹿にしているのです。 しかし、柄にもなく慌てている王様に免じて、もう少し付き合ってやるか。 「Hクラスってのは三年八組の別称だっしょ。八組のことは分かるか?」 「ああ、あの少し変わり種の多いクラスのことか。 しかし、何故Hなのだ?」 「知るかよっしょ」 大方アルファベットで八番目の文字だからだろ。特に意味なんてない。 いちいち話の腰を折るなよ。
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