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と、急に教室の中が談笑ムードになった。話している間にホームルームが終わったようだ。
ワルツからはもう情報を得られないだろう。俺は次の行動に移るため立ち上がる。
「素敵な話をありがとうっしょ、役立たず」
「礼などいらぬ、……というより、一言余計ではないか!?」
はいはい、と憤るワルツを適当にあしらい、その場を離れる。
俺は教室を出ようとしていた二三一先生を捕まえた。
「先生、聞きたいことがあるっしょ」
「はい? 何でしょうか、青田ちゃん。
っと、その前に!! 人の話はちゃんと聞かないとプップッ~ですよ!!」
先ほど無視した点については謝ります。
けど今の発言は微妙に苛ついた。
プップッ~って何だよ、このチビ助が。
思いが顔に出ていたのだろうか、先生はびくついた。
「ヒゥッ……、あ、あのですね青田ちゃん……
お話はいいのですが、今はちょっと……。授業がありますので……」
先生に怯えられたら少し悲しいな。
にしても、授業だと?
確かに五分後には一限目が始まる。
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