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……
酷く長い時間を掛けて席に着くと、ワルツがすかさず聞いてきた。
「館田教師から有意義な情報は得られたか?」
まあ、お前よりはな。
と切り捨てても良かったが、ワルツがあまりに自信に満ちていたので自重しておく。
その代わり、確かめたいことがある。
「なあ、俺と茜って仲が良さそうに見えるかっしょ?」
急に話題を変えられたワルツだったが、返答は素早かった。
「至極当然であろう。暇さえあれば共に話し合い、何かあれば互いに頼り合う仲なのだろう?
親密という他あるまい」
ワルツに言われても、いまいちピンと来ない。
茜とは情報交換のため、学校の誰よりも話すのは事実だが……
第一、頼るのは茜ではなく、彼女を頼ってきた相談者だろうが。
勝手に解決屋なんて呼ばれて迷惑してるんだ。
……そんな、俺の心中をまるで察しようとはせず、ワルツは声を上げて笑い出した。
「ふはははは!! まあ、我の次くらいに新密度が高いと言えよう!!」
「遂にイカれたかっしょ、王様」
「ぬぅ……」
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