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…… 屋上。清々しい青空が広がっている。 だが、照り付ける太陽光は疲弊している今の俺には辛かった。 輝欄と食べる昼食も、あまり箸が進まない。 なにしろ、昼食後には瀬能からの相談があるからな……、気が重い。 「くあ~……、あの女には万全の態勢で挑みたかったっしょ」 隣りで弁当を食べていた輝欄は俺の独り言に反応した。 「駄目だよぉ、青田ん。女の子に対してぇ、酷いこと言ったらぁ」 あのね、輝欄さん。瀬能は女の子ではないのですよ。 あれは貞子という怨霊なのですよ。テレビ画面から出て来るのですよ。 ……というのが本音だが、輝欄に反論するわけもなく。 うぃ~っしょ、と生返事だけしておいた。 「もぉ……、そんなに不安ならぁ、私もついていくよぉ?」 俺は箸を止めて、輝欄の方を向いた。 彼女は弁当を食べながら目だけこちらに向けている。 その瞳は、まるで子猫が何かを訴えかけているのに似ていて…… つまりは俺の心を丸ごと鷲掴みにしていた。
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