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「ふん……。まあ、別に教師のことなどどうでもよい。それより、どうした? 意気消沈しているようだが」
「ああ……まあ、ちょっとなっしょ……」
気遣うワルツに悪寒を覚えつつ、俺は昼休みのことを思い出していた。
――
突如として喋り出した瀬能。
途中、意味不明な言語も混じっており内容を理解するのは困難を極めた。
正直、呪詛かと思った……
結局、チャイムが鳴ると同時に瀬能が帰ったので話は中途半端になってしまったのだ。
――
というわけで、授業も聞かずに瀬能の言ったことを考えていたわけだが……
まあ、脳みそがはじけそうになるのを堪えて、なんとか解釈した。
ペペはいじめ。
マイティは贈り物。
サリファーは宝物。
話を和訳すると、
瀬能はかつて苛められていた。
その時に励ましてくれたのが『彼』。
(彼が誰なのかは不明)
一向に終わらない苛めに、『彼』はある贈り物をした。
その贈り物は瀬能の宝物となった。
だが、宝物を無くしてしまった。
……
要約すると大切なモノを無くしたから悲しいってことだ。で、これが話の趣旨で、かつ、相談の内容だと思う。
つまり探し物の依頼ってわけだ……、たぶん。
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