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……いやー、単純なことなのに聞くのも命懸けだったな。 悲しいとか辛いとか散々口にしてたわりには、無表情無感情を貫いていた瀬能。 呪い殺しますよ、と言わん許りの気迫だった。 やれやれ…… 厄介な奴に絡まれたものだ。あの手の女は思考回路と行動が読めない。 相談内容が探し物だとして、見つからなかった場合、何をされるやら…… 「はぁ……女って怖いっしょ……」 誰にともなく呟いてしまった言葉。 そこで、待ってましたと言わん許りにワルツが反応する。 「何を言うか。女など恐れるに足らんぞ。 所詮、種の存続を果たすための器に過ぎんのだからな」 ば、馬鹿……!! そんな滅多な事を言ったら……!! 「はぁ!? あんた何調子に乗ってるわけ!!」 「そうよ!! 男なんてもっと役立たずじゃん!! ただの種馬でしょ!?」 近くにいたクラスの女子達が続々と罵声を浴びせる。 うわぁぁ…… 今は一応、授業中だぜ? 種馬とか卑猥な単語はマズいだろ……
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