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どうしようもなくなった時の対応として、開き直りがある。 まさに今の俺がそうだ。 事実は事実として受け止めて、のんびりやろうじゃないか。 俺は真っ暗な金庫の中で仰向けになっていた。 目を瞑り、考えるのは当然、瀬能のことだ。 奴は一体、『なぜ』『何の目的で』『なんのために』『どうして』、俺を金庫に閉じ込めたのか。 ……全部、Whyじゃねぇか。 いや、でも実際に分からないのは瀬能の動機だ。 あの女との間に何の接点もない、と少なくとも俺は思っている。殆ど、初対面みたいなものだからな。 恨まれる覚えはないはずだが…… …… しかし、今にして思えば瀬能の相談は不審点だらけだな。 ペンダントを無くしたから俺に探せだと? 金庫の中にあることまで分かっていて、どうして俺なんかを頼る? 本当は金庫の中に瀬能の探す物などないのではないか? そもそも、依頼自体が嘘で俺を閉じ込めることが目的だったとか? だとしたら何故?  
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