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栄子「ただいまー!」
そういって栄子は自宅のドアを勢い良く開け放ち、廊下をダダダっと駆け、
階段を二段飛ばしで駆け上がり自分の部屋へと向かう。
母「お帰り。」
栄子が部屋のドアノブに手を掛けたところで母親が呼びかけた。
ガチャリ、
ドアを開けると、そこには一面にペットボトルが並べられていた。
硝子戸の着いた棚には、もうこれ以上並べられないくらいにペットボトルがならび、
さらに壁にも、まるで賞状のようにペットボトルが掛けられていた。
どのペットボトルもラベルが剥がされ、表面には埃もついていない。
棚の横にはハタキがかけられている。おそらく、これで埃を払っているのだろう。
栄子「はぅん、お帰り皆。
ああ、サトシ君。今日も輝いてるよ。」
栄子はひときわ大事そうにガラスケースにいれられた、1.5リットルの炭酸飲料のペットボトルに向かって語りかける。
栄子「サトシくぅ~ん。長くて、太くて素敵。
デヘヘ、エヘヘヘ。」
またも栄子は涎をたらしながら、ペットボトルを見つめ、しばらくして正気に戻った。
栄子「今日はね新しい子を連れてきたの。」
そういって、栄子は胸に抱えていたペットボトルを掲げる
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