1人が本棚に入れています
本棚に追加
/38ページ
…店員のやる気のない
『ありがとうざぁいやしたー』
の掛け声に見送られ、
気が付けば両手一杯に袋を抱えて一人家路につく。
何かを忘れている気がして
コンビニに引き返す事を一瞬考えたが、
両手にぶらさがっているビニール袋が重みに耐え切れず、
早くも引き千切れそうになっているので止めた。
これは…
もう一刻の猶予もない…!!
もし袋が裂けでもしたら、
これだけの大荷物をどうやって持って帰ればイイ!?
風の抵抗を避けつつ
なるだけ速く移動する為、競歩という手段に出る。
ふと僕の横を
ランドセルを背負った子供達が笑いながら風の様に駆けて行く。
そろそろ日が暮れる。
もうそんな時間か。
兎角深い意味など無いが
僕も少し歩く速度を速めた。
それにしても僕は、
何を買いにコンビニへ行ったんだっけ?
最初のコメントを投稿しよう!