第二話

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その頃、多忙を極めている五番隊隊首室。 「京楽隊長!これは…」 「ん~…ここからここまで埋めてくれるかな」 「解りました!」 パタパタと雛森が端の方の机に走っていく。 「雛森さん!この書類の2枚目知らない!?」 「ふえぇっ!?あ、それなら確かこれ…」 「ありがとう!」 手伝いに駆け付けた七緒と四番隊副隊長の虎徹勇音もバタバタと慌ただしく動いていた。 「勇音さん!!そこのやつ貸して!!雛森さんそれ終わったら次これお願い!!」 「あ、ハイ!」 「わ、解りました…」 バリバリ動き回る七緒に、二人は完全に翻弄されていた。 「いや~さすがは七緒ちゃん、どんどん終わってくねぇ」 七緒は額に青筋をたて、京楽に持っていたペンを投げつけた。 ザクリという音が、室内に響き渡る。 「おおうっ!?」 京楽は椅子に座ったまま後ろに倒れた。 「京楽隊長!?今額にペンが…」 勇音が京楽に駆け寄ろうとした時、七緒がキッと睨みつける。 「勇音さん…その馬鹿を甘やかさないでください」 「…は……はい…」 京楽は額に刺さったペンを抜き、立ち上がる。 「ご、ごめんよ七緒ちゃん、真面目にやるからそんな怒んないで、ね?」 「今更何を言いますか貴方は!?さっきから全然進んでないじゃないですか!!」 「いや、七緒ちゃんが早過ぎ…」 「いつもサボるから要領良くやれないんでしょう!!時間内に終わらなかったらはっ倒しますからね!?」 「な、七緒さん、もうその辺で…ね?」 雛森が必死に七緒を宥めようと駆け寄っていく。 その時だった。 《お困りですか~!!!!》 「…はい?」 京楽の頭の上を掠めて、垣沼と恋次が隊首室へ飛び込んできた。
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