32人が本棚に入れています
本棚に追加
帰り道、一護の足は自然と、石田が入院している病院へ向かっていた。
「…何で来たって、怒鳴るかもしれねえな、石田の奴」
病院の自動ドアを抜け、一護は受付に立っている女性の元へと向かう。
「あの、石田雨竜の病室は…」
「はい、面会ですね……3階の7号室です」
「どうも」
すぐ側の階段を使い、一護は3階へ上がっていく。
「…ん?」
階段の上の方に、空座第一高校の制服を着た女子が見えた。
「…井上か?」
3階まで上がり、一護は辺りを見渡す。
「…居ねえ…もう病室に行ったのか?」
一護が病室を探そうとした時、後ろから誰かが肩を叩いた。
「?」
一護が振り向くと、そこには白衣に身を包んだ自分の父親が立っていた。
「何やってんだよ、バイトか?」
「馬鹿野郎、何で自宅休診させて違う病院で働かなきゃなんねえんだよ」
そう言うと一護の父、一心は一護に目で合図を送り、来た道を戻っていく。
「何だよ、来いって事か?」
一護は、一心の後を着いて行く。
長い廊下を少し歩いたところで、一心が左方の一室に入っていく。
上には、集中治療室と標記されていた。
最初のコメントを投稿しよう!