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集中治療室に入ると、診療台には石田の姿。
父を含めて、4人の医者らしき人影が見えた。
「あら?黒崎サンっスか?」
「浦原さん…テッサイさん?何でここに…」
人影には、医者ではない者も混ざっていた。
浦原商店店長、浦原喜助に、従業員の握菱鉄裁。
どちらも死神であり、相当の実力者である。
「何でここに、は私が君に言いたいな、何故執刀中にここへ入ってきた?」
石田の治療を行いながら、執刀医が厳しい口調で言う。
「俺が入れた、別に邪魔にはなんねえよ、空気と思え」
「…そういう問題ではないのだがな」
一心も、戻るなり石田の治療を手伝い始めた。
素人目にもよく解る程、繊細で、迅速。
自分の父の姿が、誇らしい。
こんな状況ではあるが、
一護の心には少し嬉しい気持ちが生まれていた。
「テッサイ、ちょっとこっち頼みます、黒崎サンにいろいろ話してあげたいんで」
鉄裁が頷いたのを見て、浦原は一護を部屋の角へ連れていく。
「…お久しぶりっス…1年以上、顔見てなかったっスよね」
「ああ、何にも変わってねえな…浦原さん」
小さく笑い、浦原は一護を見る。
「…そいじゃあ、少しずつお話していきましょうか」
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