プロローグ

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「彼女ほしー!」 聞けた。それも簡単に。しかし決してバカにしてはいけない。思春期男子高校生にとっては当たり前である悩みであり重要なことなのであろう。 「彼女ほしい!めちゃくちゃほしい。だあぁああああ゛ぁ゛。」 ちなみに今彼は校舎裏にいる。人がまったくいなくなった放課後の校舎裏。 彼は今までこんなことを他人に聞かせたことがない。良い人と言われ続けて何故か言えなくなってしまったのだ。 そう。 誰にも言えない理由がここにはある。なぜ良い人という立場になってしまったのだろうか。
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