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止まったのを確認したように、俺に呼び掛けるおっちゃんの声。
その声を聞いてアイマスクを外す。
するとその先に広がったのは、
どこぞの基地の司令本部の様な光景。
「うわ……」
思わず声が漏れる。すると、おっちゃんはにっこりと微笑む。
「気に行って頂けたかな?」
「……ところで、ここ何なんですか?」
俺は思った事をズバリ聞いてみた。
「ここは秘密結社“グリゴリ”だ。私ともう一人で管理している組織だ」
秘密結社?世界征服とか狙うノリのヤツ?
「…なんですかそれ?」
「君は――昔“世界征服”を夢見た事はないかね?」
予想的中。
「私がその夢を実現すべく、築き上げた要塞だよ。ここの他にも、日本各地に支部が点在している」
「…マジですか」
「本当だよ。君はこれから、私達の計画成就のために尽力して貰う」
世界征服――子供の頃、ダークヒーローに目覚めた俺が、
一度は夢見たことのある夢だ。
この組織は、マジでその世界征服を実現しようとしている。
…無駄にワクワクする話やんけ。
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