<I>#01:ヘルモン山の堕天使

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「なんか…凄いですね」 「…どうだ、我々の力になってくれるかね?」 「……こんなモン見て、NOとは言われへんでしょ」  俺は拳を握りしめ、強く言い放った。 「ふむ、交渉成立だな」  おっちゃんはにっこりと微笑むと、 「――改めまして。ようこそ、秘密結社“グリゴリ”へ」  俺に手を差し伸べ、俺はその手をがっちりと握りしめた。 思えば、この瞬間から俺の宿命は定まったものだ …と言っても過言ではなかったんだろう。  ――A・シリトー曰く、 「“運”って奴は、絶えず変わる。今、後頭部にガンと一撃喰らわせたと思うと、 次の瞬間には砂糖を頬張らせてくれたりする。 問題はただ一つ、へこたれてしまわない事だ」。 -DANGEROUS MIND-
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