<I>#00: 覚    醒

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 翌日。 「……」  時計によると、5月4日、午前5時10分。 外をうろつくには丁度いい時間だ。 寝ぼけ眼をこすり、再び山を目指す。 寝ていた林の中を歩いていると、目の前に田園が広がってきた。 遠くに山が見える。 「……よし、あそこならえぇか」  田園の脇にある道に降り、そのまま中心を突っ切る。 空腹でも結構活動できるもんやなー。 進む先に、一件の小さな店が。コンビニだった。 「金あったっけ…」  ……1000円だった。残金を確認したあと、 とりあえず水3本とおにぎり4個を購入。 このへんは、昨日の騒ぎを知らないらしい。 俺が犯罪者だと分かってないようでよかった。 その後も、ひたすらに山を目指す。 日が昇るまでに、人目の付かない場所行かなければ。 そうして歩いていると、近くに身を隠すのにはうってつけの、 鬱蒼と草木の生い茂った林があった。 「ここなら…」  身も隠せるし、あの能力についても訓練できるかもしれない。 そう思い、俺は早速林を目指した。
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