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正門に着くと、何故人が溜まっていたのかすぐに理解できた。
太陽光を反射して黒い光を放つ高級な車二代、その間に白く長い車…どこぞの金持ちしか乗らない、あのリムジンが止まっているではないか。
しかも外で厳ついグラサン掛けた黒服の男も二人待機してるし……
「…障らぬ神に祟り無し…」
俺は顔を鞄隠しながら早々に立ち去ろうとするが、
「お待ちになって…」
白いリムジンから透き通るような美しい?声が発せられ、その場につい立ち止まってしまう。
しっ…しまった!つい立ち止まってしまった!
心中で悪態を突きながらも冷や汗を流しながらリムジンの方を向く。
すると、黒服の男の一人がリムジンのドアを開き、その中から純白のドレスを纏った金髪の美少女が現れたではないか。
周りの男女からは熱意の籠もった視線や熱狂的な声が上がる。
その煩さに思わず顔をしかめて耳を塞ぐ。
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