その時思い浮かぶもの

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*********** 気持ちが通じ合っているって、本当に幸せなことなんだってそう思える様になったのは… 隊長のお陰だ 愛なんて…とか、信じられないだとか、疑いの気持ちを浮かべていたのにそれはもう無くて… 耳に残っているのは 隊長の嬉しそうな声色 間違って無かったよね…? 私のこの手には隊長の優しさがそのまま姿になっている そう思うと… 何時でも隊長が一緒に居てくれているみたいで、暖かい だから… 「…隊長…」 「君、やる気ある訳?」 「グフォッ!!」 ニコニコ笑顔の人間に頭捕まれて机に押し付けられても… 私は負けませんよ…… 長州に帰って3日目 時は10月半ば 既に皆は一橋慶喜が将軍になるだろうとは考えてるけど、正式にはまだその時を迎えておらず 孝明天皇も死んでいない でも今年のうちにはどちらも起きるであろう事で 稔麿は孝明天皇が死んでしまう前までに、私の知識を完全なものにしようと考えてるみたいだ と言うわけで… 「全く…こんなものも暗記出来ないなんて呆れるよ ところでちゃんと 頭に入れてきた斎藤一の本の内容も紙に記してるよね?」 スパルタなんですよ!! もう色んな意味で頭からプスプスと煙が出てしまいそうだ ついでに今稔麿に押し付けられた机に広げられてるのが 『万国公法』 かの有名な幕府のお偉いさんである勝海舟でさえも自費で重版して知り合いに送ったという 要は国際法 白旗をたてて降伏を示すというのもこの国際法の広まりで日本に伝えられた方法で… ついでに一さんの本にもチラッと出てきていた 後行われる鳥羽伏見の戦いではこの万国公法に立脚し この戦いは維新政府と幕府の内戦だと、薩長派のイギリス、旧幕府派のフランスのどちらも… 局外中立の立場に それぐらい重要な訳であり、先ずはこれを暗記せよとの事 その他軍事に関する戦略等は晋作と久坂さんに教わり 来る前に必死で暗記してきた一さんの本の内容を私の頭の知識と融合して書かなくてはいけない 何故なら… 口答では直ぐに浮かんでこないという残念な脳だから そしてそして!! 桂さんが何とか西郷隆盛とか松平春…何とかさんとか、岩倉…何とかさんとか…まぁあれだ!! とにかくまだ名前すらぼんやりぃな多分凄い方々に会わせてくれる様に手配してくれるらしく それまでに未来の政治のあり方や財の動きについて分かりやすく綴るというのもまた課題だ
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