━違和感と恋心━

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「ふっ…お前らしいな」 ライトニングは軽く笑い、言った。 「それ、どういう意味ですか」 ホープは少し声を低くして言った。 ヒナチョコボはそのやり取りを箱の中から、ホープとライトニングの顔を交互に見ながら聞いている。 「さぁ。どういう意味だろうな。それより、寒くないのか?」 なぜごまかす。 どういう意味なのだろうか。 ホープは問い詰めようかと思ったが、きっとろくな意味じゃないと思いやめた。 「少し寒いです。あの…脱いでも良いですか?」 「あぁ、良いぞ」 その言葉を聞いたホープは自分から言ったのにも関わらず、少し戸惑いながらシャツを脱ぎ始めた。 腹部が冷たい。 腹痛が起きそうな感じがした。 「…案外鍛えているんだな」 ライトニングはホープの体を物珍しそうに見ながら言った。 今のホープの体は、スノウほどでは無いが結構筋肉質な体をしていた。 それは、密かに自分の部屋で筋トレをしたり、週に何回かライトニングが居ないときにスノウと結界の外に出て、魔物を倒したりしていたからだ。 何故そんなことをしているのかは、三年前のとある出来事が関係している。
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