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「そう?」
セラも嬉しそうに笑いながらエプロンを取ると、スノウに向かい合うようにある椅子に座った。
「じゃあ食べよっか。いただきます」
「いっただきまーす!」
スノウは元気に手を合わせ言うと、ばくばくと食べ始めた。
一口食べて思う。
セラの料理はやっぱり美味い。
レブロの料理も美味いけど、セラの料理はそれ以上。
義姉さん曰く、セラの料理はお義母さん譲りらしい。
「やっぱりセラの料理は最高だ」
「そ、そうかな? ありがと」
セラは照れくさそうに笑った。
それから美味しすぎる料理に夢中になりながら食べていると、セラが何か思い出したように、
「あっそういえば。花火大会の計画は上手く進んでるの?」
「全っ然。完成するのは当分先になりそうだ」
スノウらノラの面々は花火大会の計画を立てていた。
もうすぐパルスに移住して三年が経つため、その日に合わせてコクーンの名物だった花火大会を再現しようと考えたのだ。
それはパルスの慣れない生活に、知らぬ間にストレスを感じている市民を癒す事も目的としている。
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