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しかし、集まって作業をするとなると粉末状になった石が風に乗るなどして、違う石の粉末と混ざってしまう事があるかもしれない。
それを避けるためには、やはりちゃんとした班分けをしてそれぞれ距離を持って作業しなくてはならない。
んー、とスノウはため息混じりに言う。
スノウが真剣に考えているとき、さっきまで隣に座っていたセラは寝室で明日着ていく服を選んでいた。
「汚れても良い服の方が良いよね」
セラはそんなことを呟きながらクローゼットの中を漁っている。
スノウはその光景に微笑ましい気持ちを覚えたが、またすぐに明日のことについて考え始めた。
そして、もういっそ親しい人達で組ませるか、とほぼやけになりながらスノウは思う。
そうだ、それが一番良い。
どうして早く思い付かなかったのか。
そんなに悩むことでもないのに悩みすぎた。
「よし決まった!」
パンッ、と手を叩いたスノウはそう言うと、上半身だけで背伸びをした。
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