100人が本棚に入れています
本棚に追加
/50ページ
シン『倒したんでしょうか?…』
レノ『分からんな』
―――ドクン
ヴァン『致命傷にはなっただろうが実際はどうだか』
――ドクン
フラウ『私、こいつの速さに付いて行けてなかった…』
シン『全く動かないし、そろそろ帰りますか?』
レノ『剥ぎ取りを忘れてるぞ!』
ドクン!!
4人がティガレックスに歩み寄って行ったその時、突然ティガレックスが起き上がり、声を上げる。
大地をも揺るがす雄叫びは、シン達の動きを奪う。
シン『う…うるさい』
レノ『なんて声だ!』
フラウ『ん……んん』
ヴァン『う…!』
4人が耳を塞ぐ。動かぬ敵をティガレックスが見逃さない。
ティガレックスは大地を強く踏み、レノに向け突進をした。
レノ『!』
耳を塞ぎ終えたレノとの距離は、わずか数メートル。このままでは間に合わない!
シン『レノさん!』
レノ『分かっている!』
レノの近くにヴァンは居ない。盾はない。フラウがティガレックスの後方でボウガンを構えてるのが分かる。
フラウ『レノさん!伏せて』
レノが伏せると、フラウのボウガンが火を噴いた。弾はレノが傷付けた足を狙っているらしい。弾はレノとティガレックスが直撃する直前に命中した。
弾が割れ、中から黄色い液体が流れ出る。液体が傷口に入った。ティガレックスは痺れたのか、突如横たわった。
レノ『う…』
レノの左肩からは血が流れ、黒い鎧を赤く染めている。肩にはティガレックスの鋭い爪が刺さり、レノの肉をえぐった爪は折れていた。レノはその場に座り込んだ。
最初のコメントを投稿しよう!