強敵ティガレックス

4/6
100人が本棚に入れています
本棚に追加
/50ページ
シン『倒したんでしょうか?…』 レノ『分からんな』 ―――ドクン ヴァン『致命傷にはなっただろうが実際はどうだか』 ――ドクン フラウ『私、こいつの速さに付いて行けてなかった…』 シン『全く動かないし、そろそろ帰りますか?』 レノ『剥ぎ取りを忘れてるぞ!』 ドクン!! 4人がティガレックスに歩み寄って行ったその時、突然ティガレックスが起き上がり、声を上げる。 大地をも揺るがす雄叫びは、シン達の動きを奪う。 シン『う…うるさい』 レノ『なんて声だ!』 フラウ『ん……んん』 ヴァン『う…!』 4人が耳を塞ぐ。動かぬ敵をティガレックスが見逃さない。 ティガレックスは大地を強く踏み、レノに向け突進をした。 レノ『!』 耳を塞ぎ終えたレノとの距離は、わずか数メートル。このままでは間に合わない! シン『レノさん!』 レノ『分かっている!』 レノの近くにヴァンは居ない。盾はない。フラウがティガレックスの後方でボウガンを構えてるのが分かる。 フラウ『レノさん!伏せて』 レノが伏せると、フラウのボウガンが火を噴いた。弾はレノが傷付けた足を狙っているらしい。弾はレノとティガレックスが直撃する直前に命中した。 弾が割れ、中から黄色い液体が流れ出る。液体が傷口に入った。ティガレックスは痺れたのか、突如横たわった。 レノ『う…』 レノの左肩からは血が流れ、黒い鎧を赤く染めている。肩にはティガレックスの鋭い爪が刺さり、レノの肉をえぐった爪は折れていた。レノはその場に座り込んだ。
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!