ロアーヌ反乱事件

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ハリードが軽く呆れて、ユリアンに訪ねた。 この中で一番頼りないのは、奴かもしれないと・・・・ 「一応この辺りの奴なら・・」 ユリアンがそう答えた。 「あ、あの私は・・・・・」 「わかります、言わなくてもよろしいです」 ハリードがモニカにそう返した・・・軽く不敬罪にあたりかねない対応だが、モニカは気にしていない様子だった。 ハリードの中では、ハナから彼女は戦力外なのだ。 『一応、みんな(モニカ以外)のレベルは同じぐらいか・・』 ハリードがそう考えながら、陣形の指示をした。 「トーマス、フォローは任せたぞ・・・・」 ハリードが頼りになりそうな、トーマスにそう言って、歩き出した。 「行くぞ!!みんなはモニカ様の事だけを考えろ!!」 そう言って、ハリードは先頭でモンスターをなぎはらいながら進む。 そう、ハリードがほとんど戦う陣形、これがデザートランスなのだ。 『フォローいらないんじゃないかな?』 あまりの勇猛さに、トーマスが思わずそう思った。 「きゃあ!?」 モニカが悲鳴を上げた。 「しまった!!」 「はぁ、かすみ二段!!」 出遅れたトーマスを追い越して、ハリードがモニカに絡みついた蛇を二段攻撃で切り落とした。 「モニカ様、あまりうろつかないように」 「す、すいません・・あまりにも珍しいものだったのでつい・・・」 あまり冒険のする機会がないモニカにとって、全てのものが初体験だった・・・仲間と旅をする事も戦闘をする事も・・・・・・ よって、不謹慎だと分かりつつも、はしゃいでしまいたくなるのだ。 「モニカ様、あいつは毒を持っていますから、気をつけて下さい」 「ど、毒ですか!?」 ユリアンがモニカに、説明をしている。 不思議と、みんなが気を使う中、ユリアンはごく自然に彼女と接しており、彼女も緊張することなく、ユリアンと接していた。 「この先だな・・・・」 ハリードが森を抜けようとした・・・その時、トーマスが何かに気が付いた。 「あれは?」 初めて見るモンスターに、トーマスが首を傾げた。 「あ、あれはガルダウイング!?何故こんな所に!?」
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