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「そういえば今日は鬼がいないね?」
するとずっと静かに話を聞いていたチルノが口を開いた。
「鬼?
……ああ、萃香の事ね。」
……待て、鬼?
「……凄いな、霊夢は……。」
「え?何が?」
オレの呟きが霊夢に聞こえたらしく聞き返してきた。
「だってここには妖怪が集まってくるんだろ?
退治するのは大変じゃないのか?」
「…………え?」
するといきなり場が静まる。
「……ぷっ!
あははははははははは!!」
だが霊夢はいきなり大爆笑し始めた。
当然、オレは何故笑われたのか分からず頭を傾げる。
「なあチルノ、オレ何かおかしいこと言ったか?」
「まあ、普通ならおかしいことは無いんだけど……。
ここの巫女はちょっと特別だから。」
チルノは苦笑いしながらオレを見る。
「あはは!
私の事を心配してくれたのは分かってる、ありがとう!」
霊夢は笑いすぎて出た涙を指で拭いながらそう言った。
「ごめんごめん、そんな風に考えた人は今までいなかったから。」
「そ、そうなのか?」
霊夢はうん、と頷きながら続ける。
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