88人が本棚に入れています
本棚に追加
オレは森の中を進んでいる。
隣でフワフワと飛んでる奴と一緒に。
「なあ、今から何処に行くんだ?」
オレは綺麗な氷の様な羽根をパタパタと羽ばたかせている妖精、チルノに話し掛ける。
「博麗神社の貧乏巫女の所。」
「何か……可哀相な人だな。
神社で貧乏な人ってあまり聞いた事無いんだが。」
チルノはそれを聞くと笑いながら答える。
「まあ、仕方ないよ。
あそこには妖怪が来るから、怖がって人が寄り付かないんだ。」
「ああ、だからお賽銭とか無くて貧乏なのか。
可哀相に……。」
……ん?
今何か不穏なワードが聞こえた気がする。
ほらアレだよ、目玉から手足が生えた親父を持つ奴とか。
頭がチョココロネみたいな総大将とか。
「って、妖怪いいぃぃいいッ!!?」
「ああ、こっちから手を出さなきゃ大丈夫。
……神社に集まってくる連中は。」
「それ以外は?」
「見境なく襲って来るかも。」
「ひいぃぃああぁぁあ!!」
「変な叫び声出さないでよ……。」
いやいやチルノさん。
襲われたら人は死にますよ?
そんな状況聞かされりゃ誰だって変な叫びくらい……出さないな、うん。
最初のコメントを投稿しよう!