第一章「出会いはそこそこに」

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――10分後 「ハア、ハア……。 死ぬ……。」 かなりの運動をしたせいで息切れして仰向けに倒れる。 あれからダッシュで登り通してやったぜ。 どうだ、明日筋肉痛になることが確定したぞ。 誰か頑張ったオレを褒めてくれ。 「飛べないと不便そうだね……。」 チルノは飛んでたけどな! くそ、オレも空を飛べたら! 「あら参拝者かしら? ……と思ったけど違うわね……。」 「あ……。」 疲れて重く感じる身体を起こして目の前を見てみると、巫女の姿をした少女が立っていた。 「妖精と行動を共にしているなんて珍しいわね……。 まあ、どうせ貴方は外の世界から来た外来人でしょう? 質問があったら私に聞きなさい。 答えられる事なら全て返答するわ。」 「ほ、ホントか!? 助かるよ、ありがとう!」 この人は天使か? いや、巫女だ。 「私の名前は『博麗 霊夢(ハクレイ レイム)』よ。 この博麗神社の巫女をしているわ。」 「オレの名前は梶野 紅蓮。 よろしくな博麗さん。」 博麗さん、そう呼んだ時彼女は目を丸くした。 「博麗さん……はちょっと嫌ね……。」 「……はい?」 だが彼女が発した言葉はオレの目を丸くさせた。 「私の事は霊夢って呼びなさい。 私も紅蓮君って呼ぶから。」
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