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出逢いはただの仕事だった。
アナタはとても上のお偉いさん。
そうね、最初はアナタがこの国の化身ということ全く知らなくてこの人はふざけてると思ったわ。今でもあの頃を思い出すと少し笑えてしまうけれど....
今思えばあの時から
アナタを好きだったのかもしれない。
――――――――…………
年が明けてしばらくたった
年明けからギルの所で仕事をすることになった私は今日も冷たい手に息を吹きかけ暖めながら歩いて会社に向かう。
「おい。」
振り返るとそこにはギル。
「おはようございますギルベルトさん。なにか用ですか?」
「そのギルベルトさんっつうのいい加減やめろよ。仕事でもギルでいいっていってんだろ?
あ、それとおはよう。」
おはようはついでなのか。
ギルは本当に自分勝手。
何を言われても仕事の時はギルベルトさんです。
誰が見てるかわからないからね。
「で、何の用ですか?」
「いや、俺様が一緒に会社まで行ってやろうと思って。」
ニヨニヨしながら言ってくるギル
…なんか非常に怖い。
私はふと気がついた
「あれ、いつもは車ですよね?」
「あー...それゎだな、...」
「何ですか。はっきり言ってください」
「あのだな、...窓からお前が見えたから//」
なぜ照れる。
こっちが恥ずかしいわ!!!!
「お、俺様、優しいだろ!!褒め称えろ!!」
「はいはい、すごく優しいですね。」
「あ、..ちょっと、先行くなよ!!!!」
本当に意味のわからない上司。
ここ最近はいつもそう。
いきなり私の手を握って
ご飯に拉致したり
何もない日に薔薇の花束くれたり
何かと私にちょっかいを
かけてくるもんだから
扱いには慣れたけどね。
でも……そんな彼がニヨニヨするくらいにすきだったりする。
そんな彼の行為が愛しくなったり
許せちゃうくらい私は重症だ。
今だって赤くなってニヨニヨが
止まらない顔を見られないように
逃げてきたんだから。
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