ところで

12/15
前へ
/175ページ
次へ
*~*~*~*~*~*~*~*~ ーそんな日の帰り道。ー 「転校生かぁ~」 口を開いたのは、セイガである。 「なんだよ。」 ハルの気のない返事はいつものことなので、気にせずに、話を進める。 「性格良さそうな子だったよな。」 「うーん……でも、まずは顔だろ。」 あっ、ひどい。 (顔がよくても、好きじゃないけど。) じゃあ、なんなんだ、恋する気あんのか? いや、無いかもしれない。 (めんどくせーし。) ……ですよね。 うん。 そんなこと言いながらハルも、美少女は好きだったりする。 気まぐれの思考は理解不能だ。 ところで、今日は、トゥエルはいない。 当のルイカに学園の中を案内してあげるのだという。 まぁ、トゥエルは女の子大好きだから、きっと丁寧にエスコートするのだろう。 夕日が、二人の姿を赤く染めている。今日も一日が終わろうとしていた。 *~*~*~*~*~*~*~*~ 一方、トゥエルは。 ルイカと共に楽しく校内を回っていた。 「ごめんね。付き合ってもらっちゃって……」 「全然構わないよ。せっかく隣同士なんだから。」 さすが天性の女好きだ。 口がうまい。 しかし、ここでルイカは意外なことを言った。 「そういえば、真ん中辺にいたにいた銀髪の人って誰?」 真ん中辺にいた銀髪。 それは…… 間違いなくハルのことだった。
/175ページ

最初のコメントを投稿しよう!

47人が本棚に入れています
本棚に追加