ところで

6/15
前へ
/175ページ
次へ
*~*~*~*~*~*~*~*~ 時計を見ていたハルが呟いた。 「よし、12時ちょうどだ。」 「了解☆」 その声を聞いて、トゥエルが扉があるはずの場所に手を当てた。 「ζ汝、我が声を聴き、進むべき路を示せξ【解錠】」 ギィィィー 扉が、音をたてて奥に向かって開かれる。 「おぉ、階段か。」 セイガは、そう言うと、躊躇う事なく階段を登り始めた。 ここは最上階なのに。 強制的に、行く先は、屋根裏ということになる。 軽く無視してしまったが、先程トゥエルが口にした謎の言葉は、俗に言う呪文である。 因みに、彼らは3人とも、成績がいい。 ……信じられない? だと思うが、残念ながら事実である。 まぁ、それについては追々説明するとしよう。 階段を上っていたハルが不意に口を開いた。 「そういえば、この先にあるお宝ってなんなんだ?」 今更!? 「あぁ、この部屋のあると思うんだけど…」 地図の一部を示しながら、トゥエルが続けた。 「僕は魔導書じゃないかと思うんだ。」 「なるほど。」 セイガが呟いた。確かにお宝だ。誰も知らない魔法。 興味をそそるじゃないか! そうこうしているうちに、階段が終わった。 先頭をきっていたハルが歓声をあげる。 「すっげー!」
/175ページ

最初のコメントを投稿しよう!

47人が本棚に入れています
本棚に追加