ところで

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そこは豪華な部屋だった。ちょっと埃だらけだが。 3人はしっかりと屋根裏部屋に出てしまったようだ。 「こっちだ。」 ハルに続いて部屋に入っていたセイガが他の二人に呼び掛けた。 どうやら、次の部屋にいく手がかりを発見したらしい。 「なに?」 「どこ?」 トゥエルとハルの台詞を丁寧に一つづつ聞き流して、セイガが壁を押す。 すると、その壁がくるりと裏返った。 ……忍者屋敷みたいだ。建物はめちゃくちゃ洋風なのに。 「おもしれー」 ハルは壁に張り付いて、くるりっと、次の部屋に入った。 その向こうから悲鳴が聞こえないことを確認し、トゥエルとセイガもそれに続く。 「よしっ危険はない☆」 トゥエル……友情って… たそがれている場合ではなかった。 何故なら、そこが目的地だからである。 「やっぱりな。」 得意げにトゥエルが笑う。部屋の中には、本棚がところ狭しと並べられていた。 どこからかハルの声が聞こえるが、最早、本棚に隠れて姿が見えない。 声はすれども、姿は見えず。ホラーで使い古された。表現が頭をよぎる。 よぎったからなんだって訳でもないけど。 セイガとトゥエルはどこからか聞こえるハルの声を無視してそれぞれ本棚を物色し始めた。 *~*~*~*~*~*~*~*~ 一方、勝手に進んだハルは、あるものを発見していた。 壁である。 違う。壁があるのは普通だった。なかったらここは何処なんだよって話になる。 正しくは壁に見えるなにかだ。 (これは……結界?) どうみても壁だが、そんな気がする。 (勘だけど。) 勘かよ! しかしながら、ハルの勘はみょ~~に当たるのだ。 試しに、魔力を注ぐと、壁は雷のような光を放って、バチッと言った。 やっぱりただの壁じゃない。 (ほぉ~☆) 常に眠そうなハルの藍色の瞳が、キラリと光る。 結界を破ってみようとした、その時。 どこからかトゥエルの声がした。 「ハル、セイガ、これ!」
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