~二章~

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「只今から 梵天丸様の元服式を始める 梵天丸様のお通り~」 梵は正直言ってかっこよかった いつも部屋の隅で 泣いてた梵と違う。 なんか…逞しかった 眼帯のせいかもしれないけど 丁度一年前の十の誕生日に 半分だけ 飛び出していた目玉を小十郎に 取り出してもらった 私も一緒にいようと思ったけど 小十郎や梵に 止められて見る事ができなかった *************** ガラッ 「どうされたのですか?梵天丸様」 「誰かこの中で俺の 忌々しい目玉をくりぬいてくれ!」 「何をおっしゃられて いるのですか!?」 「梵天丸様に もしものことが…「わかりました。この小十郎が貴方様の 目を取り出しましょうぞ」 「小十郎様!! なんと自分で 言われたかお分かりで?!」 「勿論だ。我が主の 梵天丸様がそうおっしゃるのなら 誰が従わぬと言うのだ」 「…ッゴホン…では小十郎様 もしも梵天丸様の命が 危なくなったら… 勿論おわかりですね??」 「あぁ勿論だ。その時は切腹する。」 「では梵天丸様 今日の夕食後… 貴方様のお部屋で宜しいですか?」 「勿論。頼んだぞ小十郎。」 「はっ この命に変えても貴方様の目を 取り除かせて頂きます」
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