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「只今から
梵天丸様の元服式を始める
梵天丸様のお通り~」
梵は正直言ってかっこよかった
いつも部屋の隅で
泣いてた梵と違う。
なんか…逞しかった
眼帯のせいかもしれないけど
丁度一年前の十の誕生日に
半分だけ
飛び出していた目玉を小十郎に
取り出してもらった
私も一緒にいようと思ったけど
小十郎や梵に
止められて見る事ができなかった
***************
ガラッ
「どうされたのですか?梵天丸様」
「誰かこの中で俺の
忌々しい目玉をくりぬいてくれ!」
「何をおっしゃられて
いるのですか!?」
「梵天丸様に
もしものことが…「わかりました。この小十郎が貴方様の
目を取り出しましょうぞ」
「小十郎様!!
なんと自分で
言われたかお分かりで?!」
「勿論だ。我が主の
梵天丸様がそうおっしゃるのなら
誰が従わぬと言うのだ」
「…ッゴホン…では小十郎様
もしも梵天丸様の命が
危なくなったら…
勿論おわかりですね??」
「あぁ勿論だ。その時は切腹する。」
「では梵天丸様
今日の夕食後…
貴方様のお部屋で宜しいですか?」
「勿論。頼んだぞ小十郎。」
「はっ
この命に変えても貴方様の目を
取り除かせて頂きます」
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