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「その胸を見せるファッションは…………絶壁である私への当てつけかぁぁぁ――――ッ!!」
躊躇していた剣は、怒りという感情が握らせてくれた。
振るった剣先が魔王の胸を抉る前に「ひゃあぁ、もう危ないじゃんか!」と文句を言われて避けられた。ち、大きさの割に素早い山である。
国の為とか勇者だからとか魔王相手とか、もう関係ない。私の敵は私よりも大きな胸の持ち主、影で貧乳(笑)と嘲り笑う奴全てが敵だーッ!!
「そこに直れ、巨乳! 私(貧乳)達の恨みを受け取れーッ!!」
「受け取れーって、受け取ったら私死んじゃうよー! 誰か、誰か助けてーッ!!」
剣が床を、壁を、灯りを、椅子、斬っては叩いたり、壊したりしながら攻めて行く。私は怒りに任せ、魔王は恐怖で泣きながらの鬼ごっこであり。
勇者が魔王を追い詰める図ではなく、貧乳が巨乳相手に八つ当たりしているというのが相応しかった。と、後々になって私は思うのであった。
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