第1章~気づいたこと~

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突然声が上がる。 皆が一斉に声の方へと視線を向けた。 「えっと……僕まだ一言も喋ってないんですけど……発言権はありますか?」 「「……………誰?」」 「カナダだよ!」 「「あっ!!」」 「忘れてたんだね……やっぱり……」 「すみません、カナダさん!  貴方が入るグループを決めていませんでしたっ」 日本ですら忘れてしまうほど空気的存在のカナダ。 アメリカとは兄弟の兄の方なのだが…… 存在感の無さが売りのような国である。 「いいよ別に。いつものことだしね」 ……カナダはもう吹っ切れているらしい。 「……それで、僕はどこに入ればいいの、日本?」 「そうですねぇ……」
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